京都府議会新政会 議員活動報告
本会議

 
平成19年9月定例会で、稲荷義晴議員が京都府政の諸課題について一般質問を行いました。
 
 冒頭の発言
   ◯稲荷義晴君 新政会の稲荷義晴でございます。さきの通告どおり、知事並びに関係理事者に質問をいたします。
 先日、本府の決算概要が公表されました。内容を見ますと、一般財源総額が大幅に減少し、依然極めて厳しい財政環境にあることに変わりはなく、これらの状況を克服するために、給与費プログラムや公債費プログラムを初めとする経営改革プランを中心とした行政・経営改革に取り組まれるとともに、新たに発生した喫緊の課題に迅速・的確に対応されるなど、その知事の姿勢を高く評価しているところであります。この厳しい財政状況は今後も続くことが予測されますが、一層、260万府民の生活を支える施策に積極的に取り組 んでいただきますよう切望いたすところであります。

2

 地域力の再生について
   ところで、先般の新聞報道によりますと、府内自治体の実質公債費比率は極めて深刻で、府・市町村ともに急激な財政状況の好転が望めない中、山田知事は「地域力の再生」を府政の最重点課題ととらえておられ、地域基盤の再生、さらには産業等活力の再生、そして府民や地域の連携・交流の推進に積極果敢に挑戦されておられるところであります。
 地域力の再生につきましては、多くの議員からさまざまな見地からの質問がございましたが、知事は、地域における生活の「安心・安全」再生のために、子育て・医療・防犯対策を、さらには、安心して暮らせる地域づくりとして、地域住民間の連携・交流の再構築、そして、安心して暮らすためには、雇用や産業、企業誘致といった個々人の生活力の再生への取り組みが府政の最重要課題であるとの認識を示されているのであります。
 そこで、私はまず、地域再生の基本の一つに、産業経済力の再構築こそが最も重要ではないかと考えるのであります。しかし、現在進行中の経済のグローバリズムは、世界の産業構造を変質させ、さらに、市場主義のこの波は、地域経済にもはかり知れない打撃を与えていることは周知のとおりであります。地方の中堅・中小企業を倒産、廃業に追い込み、同時に公共事業も削減され、建設関係を中心に事業が縮小、さらには郊外の主要幹線沿いを中心に大型商業施設の立地が加速され、加えてこの波は地域から雇用まで奪い取り、総じて地域は元気をなくしているのが実態で、こうした現実に問題意識を持つのは私一人ではないと思うのであります。
 そこで、私は、地方・地域に元気がなくなってきた要因の一つは、バブル経済崩壊後、変革・変貌した雇用構造にあると考えるのであります。平成19年版労働経済白書によりますと、1987年に79万人であったフリーターが、2006年には187万人と、2.4倍に増大し、ニートにつきましても、2006年には62万人に達しているのであります。また、有効求人倍率も改善基調に転じているとの見方もありましたが、正規雇用者は、2000年の3,630万人から2006年には3,340万人と、290万人も減少し、一方、派遣社員などの非正規雇用を見てみますと、2000年の1,273万人から2006年には1,663万人と、実に390万人も増加している調査結果となっているのであります。
 これらの調査結果でも明らかなように、生活に安定感がない状況では、将来の自分の人生設計を立てることもままならず、その日その日を暮らすことで精いっぱいであることは言を待たないのであります。私の若かりし時代は、20歳になれば、まずは車を。そして、少しかい性ができれば結婚し、子どもの次はマイホームと、極めて当たり前の夢や希望を持ち、またそれが実現可能なよき時代でもありました。しかし、残念ながら、次世代を担わなければならない若者たちを中心に、このような不安定な就労形態は、まさに「家や車をも夢のまま」人生を送る時代に変質させてしまったのであります。こうした購買力を伴わない就業者の増加は、地域経済にもまた深刻な影響を与えているのであります。
 ところで、ここ数年来、府内総生産額は堅調に推移していますが、府民1人当たりの可処分所得は、平成12年度の341万8,000円が、平成16年度では346万8,000円と、わずかに5万円の増で、冒頭述べました京都府決算での府税収入の伸長を実感できるような生活実感とはほど遠いと言わざるを得ないのであります。
 そこで、お伺いいたします。地域力再生の一つの柱であります産業等活力の再生に当たっては、安定した生活が送れるよう安定した就労施策の推進が不可欠であると考えますが、京都府全体の現在の雇用情勢をどのようにとらえておられるのか、御所見をお伺いいたします。
 さらに、京都府は南北に長く、各振興局単位でも情勢が大きく異なっていることと存じますが、そこで、国の機関である労働局との連携のもと、各地域の雇用情勢をどのようにとらえておられるのか、そして今後どのような安定就労策をお考えなのか、御所見をお伺いいたします。
 また、私たちにとりまして最も身近な地域経済のバロメーターとなってきたのは地元の商店街であります。ところが、この商店街も疲弊し、シャッター通りなどと呼ばれて久しく、私の地元亀岡市でも、国道9号線沿いには外資系のフランチャイズの飲食店、さらには全国展開の衣料店、加えて家電量販店などが矢継ぎ早に出店、市民の日常生活を支えてきた商店街は、昔の影もなく閑散としているのであります。
 そこで、お伺いいたします。地域力再生の2つ目のかぎとなり得る商店街の活性化策について、地域力再生の視点からどのような施策展開を思考されておられるのか、御所見をお伺いいたします。
 ところで、地域は一人一人の個が織りなす集積の場であります。また、産業面におきましても、さまざまな産業、業態が連携・関連し合って成り立っていると思うのであります。例えば、製造業や建設業に見られるように、元請や下請といった事業体間の連携、そしてそれを支える従業員たち、また西陣織に代表される分業システムなど、さまざまに産業が成り立っているのであります。
 ところで、さきの中越沖地震では、株式会社リケンの生産ラインが被災し、トヨタ自動車を初め国内自動車メーカーの製造がストップしたことは記憶に新しいところでありますが、これらは産業連携が全国的に行われていることの一端をあらわしたものであります。府内におきましても、小さいながらもこのような産業連携のもと各事業体が活動をしているのもまた事実で、時代の趨勢・要請で連携の輪のどこかにひずみが生じた場合、産業構造自体の機能が麻痺することを、あの中越沖地震は示唆してくれたと思料するのであります。
 そこで、お尋ねいたします。規制緩和や構造改革の影響は、府内においても、社会資本の整備になくてはならない建設業を初め、あらゆる産業に影響が出ているところでありますが、私は、本府の産業構造自体に機能不全が生じないように十分目配りをした改革が肝 要だと考えますが、率直な御見解をお伺いいたします。
 
(知事)  稲荷議員の御質問にお答えいたします。
 稲荷議員におかれましては、ただいまは私の府政運営につきまして高い評価をいただき、厚くお礼を申し上げます。
 まず、雇用対策についてでございますが、府域の雇用情勢につきましては、これまでの雇用対策の取り組みや最近の景気の回復基調によりまして、完全失業率も有効求人倍率もトレンドとして見れば改善傾向にあります。ただ、以前に比べれば格段によくはなっているのですけれども、それでも正社員の有効求人倍率は、近年、0.5から0.6倍程度で推移しておりまして、常用雇用には非常に厳しい状態が続いているというふうに思います。
 加えて、その中で非正規雇用が年々増加し、平成18年の就業構造は、非正規雇用が全体の約3割を占めるという状況にあります。特に若年層で、非正規雇用の実数とその割合がこの10年間で急速に増加しましたことは、大きな問題だと考えております。こうしたことや、団塊の世代の大量退職期に入ったことなどから、雇用の改善が本当に府民の皆様に実感できないのが実情ではないかなというふうに思っておりまして、とりわけ若年者を中心に、安定的な就業支援の取り組みを進めていくことが重要な課題であると考えております。
 これを地域ごとに見てみますと、ハローワークの管内ごとに、有効求人倍率等では、府北部地域は全体として求人数と求職者数とは拮抗しているのですけれども、福知山や綾部地域では企業立地が進み、企業求人も好調に推移している一方で、丹後地域や舞鶴地域では府内の平均を下回るなど、地域間でやっぱり格差が見られる状況にあります。また、中部・南部地域でも、管内ごとに数値上のばらつきが見られるのですけれども、これらの地域は京都市域や大阪府域などに近接しておりまして、そうした地域の求人も考慮に入れますと、全体としては、まだ北部に比べれば雇用環境は整っているのではないかというふうに考えております。ただ、南丹地域などは、交通アクセスも考えますとやはり地元で就職を希望する人も多いと考えられますので、地元雇用の創出というものを強く求められているというふうに思います。
 こうした雇用をめぐるさまざまな課題に対応するため、京都府では、常用雇用3万人の創出を目指します「新京都府雇用創出・就業支援計画」を策定いたしまして、企業誘致による雇用創出やミスマッチ解消による就業支援などの施策を展開しております。企業誘致につきましては、立地補助制度で既存工場の増設にも補助を拡大するとともに、地元正規雇用の助成額を引き上げるなど、制度を大幅に拡充しまして、地域特性に応じた雇用の場づくりを進めております。就業支援につきましては、4月に開設しました全国初めての取り組みであります「京都ジョブパーク」におきまして、若年者を中心に、雇用のミスマッチを解消し正規雇用につなげる取り組みを推進してまいりました。また、亀岡地域におきましては、企業立地補助制度により幅広い業種の企業誘致が進みますよう、議員の御指摘も踏まえ対象業種の拡大を図ったところであり、地元亀岡市とも連携しながら、新しい企業の立地に向け取り組みを進めているところであります。
 さらに、府北部地域におきましては、綾部に、ものづくりの技術拠点を設置いたしますとともに、京丹後市に人材育成を初めとする産業活性化拠点整備の検討を進めておりまして、時代に適した経営や人材の育成・確保に努めるなど、地域経済活動の基盤となる安定就業に向けたさまざまな取り組みを積極的に推進しているところでございます。
 今後、国や市町村との連携を強化いたしまして、地域雇用開発促進法等に基づく新たな就業の場づくりや、戦略的な企業誘致に一層取り組むなど、「地域力の再生」を目指して、産業と雇用が一体となって総合的な施策を取り組むことができるよう、組織の改編も含めて進めていきたいというふうに考えております。
 その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁をさせていただきます。
   
 
(企画環境部長)  京都府の産業構造に目配りをした府政の推進についてでありますが、規制緩和や構造改革が進む中で、とりわけ京都府産業を支えております中小の製造業や建設業あるいは伝統産業への影響が懸念されますところから、これら京都産業の下支えのため、中小企業に対する「あんしん借換融資制度」などの制度融資の創設や、「匠の公共事業」を初めとした伝統産業への支援、建設業等における府内企業への発注の促進や、電子入札導入に係る説明会の開催など、きめ細やかな対応に努めてきたところであります。
 他方、京都には、独創的な技術力を生かして地域産業の発展を担う中小企業も多く存在しておりますので、これらの企業の新分野へのチャレンジ等を支援するため、中小企業応援条例に基づく研究開発支援等にも取り組んできたところであります。
 いずれにいたしましても、府内経済を支える中小企業は、地域の雇用と活力を支えるとともに、災害時など安心・安全への対応におきましても大きな役割を果たすなど地域力の担い手でありますことから、地域の実情に応じたきめ細やかな目配りをしつつ、その特性に応じた施策を総合的に展開することにより、地域の持てる力が最大限に発揮されるよう、産業基盤の強化を図ってまいりたいというふうに考えております。
   
 
(商工部長)  商店街の活性化についてでありますが、議員御指摘のとおり、車社会の進展による郊外店舗の増加、人口減少や急速な高齢化、さらには各お店の後継者難も加わり、商店街は厳しい状況が続いております。このため、本府におきましては、まちづくりと一体となった取り組みを進め、定住人口や交流人口の増加を図ること、「まちづくり三法」の改正を踏まえ、大型店の無秩序な郊外出店の抑制を図ること、意欲ある商業者を空き店舗等を活用して開業支援を行うこと、観光や映画など地域特有の資源を活用すること、などの取り組みを進めているところでございます。
 今後とも、まちづくりの主体である市町村や商工会、商工会議所等とも連携し、地域力再生のかぎとなる商店街活性化に全力で取り組んでいきたいと考えております。

3

 地元課題 桂川の治水対策について
   次に、地元課題について数点お伺いいたします。
 まずは、桂川の治水対策についてお尋ねいたします。
 私の地元亀岡市を流れる桂川は、丹波山地を源流とする流域面積約1,100平方キロメートルに及ぶ淀川水系の宇治川、木津川と並ぶ3大河川の一つであり、その豊かな流れは大堰川とも呼ばれるように沿川の田畑を潤し、また、緑豊かな周囲の山々と織りなす景観は、9万6,000亀岡市民に安らぎと多くの恵みを与えてくれているのであります。しかし、一方では、昭和28年の13号台風を初め、これまでから幾度となくはんらんを繰り返してきただけに、地元では暴れ川とも言われ、特に昭和34年には1年に2度、その後、昭和36年までの3年間では合計4度も甚大な被害に見舞われるなど、亀岡の歴史は水害との戦いの歴史であったと言っても決して過言ではないのであります。
 このような中、京都府におかれましては、この地域の一日も早い水害の解決を図るため、桂川の抜本的な治水対策について、沿川市町との連携のもと、国に強力に要請をされ、その結果、昭和46年に国において策定されました「淀川水系工事実施基本計画」で、ダムによる洪水調節と洪水流下の妨げとなっている保津峡の開削を前提とした河川改修を内容とする桂川の治水計画が位置づけられたのであります。
 この計画に基づき、平成10年には日吉ダムが完成、さらに亀岡・八木・園部の各地域では順次河川改修が進められ、特に保津工区につきましては、平成15年度に国の「緊急対策特定事業」の指定を受け、来年20年度の完成を目途に、堤防整備が着実に推進されているのであります。
 これら治水対策の進展で、平成16年の台風23号では日吉ダム完成以来最大の洪水を記録しましたけれども、おかげさまで、日吉ダムの洪水調節によりまして、亀岡地点では約90センチの水位の低減が図られ、さらに本年7月の台風4号におきましても、同様に約1メートルの水位の低減が図られるとともに、河川改修の効果と相まって、浸水被害を水際で防げたところであります。
 また、本年1月には、淀川水系の今後の河川整備の指針となる「淀川水系河川整備基本方針」の策定に向けた国の委員会での審議過程におきましては、保津峡の狭窄部の開削は下流への洪水時の負荷を増すため極力行わないことが望ましいとの議論がありましたが、保津峡上流地域の水害の実態や桂川の治水対策に係る取り組みの経緯から、従来どおりに保津峡開削を前提とした計画とすべきであると委員会に断固抗議をいただき、8月に正式決定された「淀川水系河川整備基本方針」では、亀岡市民の待望してきました計画内容に軌道修正され、重ねて、本府の桂川治水対策事業への思いに深甚なる敬意を表する次第であります。
 ところで、近年は、集中豪雨による被害が毎年のように全国各地で発生しており、京都府では、3年前の平成16年の台風23号で、北部地域を中心に、死者15名、浸水や損壊などの被災家屋1万棟を超える甚大な被害に見舞われ、ことしも7月の台風4号及び梅雨前線豪雨では、九州の宮崎や鹿児島、さらには四国の高知におきましても、総雨量が700ミリを超えるといった記録的な豪雨で、まさに想定外の被害が発生したことは私たちの記憶に新しいところであります。また、ここ10年での1時間100ミリ以上の降雨の発生回数は、過去20年から30年前に比べますと2倍以上とも言われており、このような状況を見る限り、桂川の治水対策は着実に進展してきてはいるものの、依然、沿川地域の住民は洪水に対する不安から解放されたとは言いがたいのであります。
 亀岡市は、JR山陰本線複線化・駅舎改築並びに駅周辺整備、さらには、農業基盤整備事業などの社会資本整備が着実に推進されてまいりました。いよいよ、歴史的文化そして自然環境に恵まれた町として再構築を目指す本市にとりまして、水害被害解消こそが喫緊の課題なのであります。
 そこで、お尋ねいたします。
 まず第1点目は、下流域の国直轄管理区間の整備についてであります。保津峡上流地域の河川整備に当たっては、当然、下流域の整備状況を踏まえながら進める必要がありますが、現在、国におきましては、京都市の大下津地区で引き堤工事が進められているとともに、桂川を含む「淀川水系河川整備計画」の策定に向け、先般その原案が公表され、今年度内の決定を目途に、現在、流域委員会等で審議が進められているとお聞きいたしております。
 そこで、上流地域のさらなる治水安全度の向上を図るために不可欠な下流域の国直轄管理区間の整備状況と、今後の見通しについて、まずはお尋ねいたします。
 2点目は、桂川に流入する支川の整備についてであります。保津峡から園部川合流までの間で、桂川に流入する府管理の支川は11河川、その支流も含めますと17河川ありますけれども、地域全体の治水上の安全を確保していくためには、これらの河川につきましても、桂川本川とともに必要な治水対策を進めていかなければならないと考えるのであります。特に右岸側は、JR山陰本線・国道9号・京都縦貫自動車道等の交通軸を中心にして亀岡市の市街地を形成する地域で、また、左岸側につきましても、広大な優良農地を抱える地域となっており、今後とも、地域の安心・安全な生活基盤を確保するためには、着実に河川整備を進めていく必要があると考えますが、現在の支川整備の進捗と今後の見通しについてお伺いいたします。
 3点目は、河川の高水敷の利活用についてであります。亀岡保津工区の河川改修に伴いまして、新たに約20ヘクタールの高水敷が生まれることになりますけれども、申し上げるまでもなく、この高水敷の用地は、地域の一日も早い水害の解消をとの願いから、貴重な農地の提供を受けたものであります。したがいまして、洪水を安全に流下させるための河川敷地としての利用はもちろんでありますが、平常時にも、地域のスポーツやレクリエーションの交流の場として、さらには自然との触れ合いの場として、その有効活用が求められているところであります。特に亀岡市におきましては、亀岡運動公園や月読橋球技場など多くのグラウンドは実在いたしておりますけれども、本市のスポーツ人口は年々増加傾向にあって、特に少年野球やサッカー、ゲートボールやグラウンドゴルフなどの利用頻度が極めて高く、土曜日や日曜日、祭日におきましては、早くからオーバーブック状態で確保が極めて困難な状況にあります。
 そこで、お尋ねいたします。この保津工区は「緊特」事業で、平成20年度の完成まで残された時間はわずかで、これらの高水敷の有効活用について、緑地公園の指定も含めて早急に関係自治体との協議が必要と考えますが、御見解をお伺いいたします。
 
(土木建築部長)  桂川の治水対策についてでありますけれども、御質問1点目の下流の国直轄管理区間の整備につきましては、現在、大下津地区において約2.4キロ区間の引き堤工事が進められておりまして、既に宮前橋下流の堤防工事は完成し、引き続き上流区間の用地取得の促進が図られているところでございます。また、8月には、今後おおむね20年から30年の間の具体的な河川整備の内容を定める「淀川水系河川整備計画」の原案が公表され、それによりますと、桂川につきましては、戦後最大洪水と同規模の洪水にも対応できるよう、事業中の大下津地区に加え、その上流の河道掘削や嵐山地区の河道整備を行うとされております。
 京都府といたしましては、事業実施中箇所の促進はもとより、今後とも、国直轄管理区間の河川整備の進捗が着実に図られるよう、国に強く要請をしていくこととしております。  次に、園部川合流部から下流の桂川に流入する支川整備につきまして、17河川ある支川のうち9河川では、人家連檐部などを中心に整備をおおむね完了しているところであります。残る8河川につきましても河川改修を実施しておりまして、このうち桂川右岸の雑水川(ぞうずがわ)などではJR山陰本線の複線化と合わせました橋梁のかけかえ等を進めるなど、下流部から順次治水安全度の向上を図っております。また、平成16年度の台風23号を初め、近年、浸水被害のありました千々川(ちちがわ)や菰川(こもがわ)などでも河道掘削や築堤工事を進めているところであり、今後も引き続き、桂川本川改修と整合を図りながら支川の整備を実施していくこととしております。
 最後に、保津地区の高水敷の有効利用についてでありますけれども、治水安全度を確保しつつ河川環境等と調和を図り、地域ニーズを踏まえた高水敷の有効利用を図ることは重要であると考えておりまして、将来の河川改修に支障とならないことを前提に、地元亀岡市の考えを十分にお聞きし、対応していきたいと考えております。
   

4

 地元課題  養豚場の畜産環境問題について
   最後に、養豚場の畜産環境問題についてお伺いいたします。
 本件は、亀岡市の河原林地区における近隣の養豚場からの環境問題について、平成18年12月に、本会議の場におきまして代表質問を行いました。知事の御答弁では、1つには、環境に配慮した施設への改善に向けての指導、2つには、当面の対応として、沈殿槽の定期的な汚泥の除去など既存施設の機能発揮に向けての指導、3つ目として、排水規制のあり方についての検討を行うとの、地元河原林町の住民にとりまして極めて温かい御答弁をいただき、地元では今後環境が改善されることを大いに期待しているところであります。
 そこで、お尋ねいたします。養豚場に対する、その後の指導状況や環境改善の状況はどのようになっているのかお伺いいたします。さらにまた、今後どのように対策をお考えか、率直な御意見をお聞かせ願い、ちょうど申し合わせの時間となりましたので私の質問を結びといたします。  御清聴まことにありがとうございました。
 
(農林水産部長)  養豚場における畜産環境問題についてでありますが、南丹の広域振興局、家畜保健衛生所及び保健所が亀岡市と連携して、隔週に巡回し、沈殿槽など既存施設の機能が十分発揮できるよう指導を行うとともに、家畜排せつ物による汚水を出さない飼育方式を導入するよう、環境に配慮した施設への改善について助言を行ってきております。
 こうした結果、養豚場では、沈殿槽と排水路の汚泥の除去や、汚水処理機を修繕して稼働させるなど、環境改善に向けて取り組んでおり、さらに、家畜排せつ物をおがくずに吸着させ排水量を削減するパイプハウス豚舎の工事を現在進めているところでございます。また、排水規制につきましては、水質汚濁防止法上の規制対象ではない中で、対応について検討を行っているところでありますが、小規模な食品加工事業者等への影響も勘案する必要があることなど、引き続き検討すべき課題もあると考えております。
 今後とも、亀岡市と連携しながら定期的な巡回を行い、家畜排せつ物による汚水を出さない飼育方式へ一層改善されるよう指導を行い、その効果等を見ながら引き続き対応してまいりたいと考えております。


TOP トピックス
新政会について 所属議員の紹介
議員活動報告 予算編成要望
ご意見ご要望  
Copyright (C) 2001-2008 The Shinsei Club. All Rights Reserved.