|
京都府議会新政会 議員活動報告 |
||
|
|
1
|
冒頭の発言 | |||
| ◯稲荷義晴君 新政会の稲荷義晴でございます。さきの通告どおり、知事並びに関係理事者に質問をいたします。
先日、本府の決算概要が公表されました。内容を見ますと、一般財源総額が大幅に減少し、依然極めて厳しい財政環境にあることに変わりはなく、これらの状況を克服するために、給与費プログラムや公債費プログラムを初めとする経営改革プランを中心とした行政・経営改革に取り組まれるとともに、新たに発生した喫緊の課題に迅速・的確に対応されるなど、その知事の姿勢を高く評価しているところであります。この厳しい財政状況は今後も続くことが予測されますが、一層、260万府民の生活を支える施策に積極的に取り組 んでいただきますよう切望いたすところであります。 |
||||
|
2 |
地域力の再生について | |||||
| ところで、先般の新聞報道によりますと、府内自治体の実質公債費比率は極めて深刻で、府・市町村ともに急激な財政状況の好転が望めない中、山田知事は「地域力の再生」を府政の最重点課題ととらえておられ、地域基盤の再生、さらには産業等活力の再生、そして府民や地域の連携・交流の推進に積極果敢に挑戦されておられるところであります。
地域力の再生につきましては、多くの議員からさまざまな見地からの質問がございましたが、知事は、地域における生活の「安心・安全」再生のために、子育て・医療・防犯対策を、さらには、安心して暮らせる地域づくりとして、地域住民間の連携・交流の再構築、そして、安心して暮らすためには、雇用や産業、企業誘致といった個々人の生活力の再生への取り組みが府政の最重要課題であるとの認識を示されているのであります。 そこで、私はまず、地域再生の基本の一つに、産業経済力の再構築こそが最も重要ではないかと考えるのであります。しかし、現在進行中の経済のグローバリズムは、世界の産業構造を変質させ、さらに、市場主義のこの波は、地域経済にもはかり知れない打撃を与えていることは周知のとおりであります。地方の中堅・中小企業を倒産、廃業に追い込み、同時に公共事業も削減され、建設関係を中心に事業が縮小、さらには郊外の主要幹線沿いを中心に大型商業施設の立地が加速され、加えてこの波は地域から雇用まで奪い取り、総じて地域は元気をなくしているのが実態で、こうした現実に問題意識を持つのは私一人ではないと思うのであります。 そこで、私は、地方・地域に元気がなくなってきた要因の一つは、バブル経済崩壊後、変革・変貌した雇用構造にあると考えるのであります。平成19年版労働経済白書によりますと、1987年に79万人であったフリーターが、2006年には187万人と、2.4倍に増大し、ニートにつきましても、2006年には62万人に達しているのであります。また、有効求人倍率も改善基調に転じているとの見方もありましたが、正規雇用者は、2000年の3,630万人から2006年には3,340万人と、290万人も減少し、一方、派遣社員などの非正規雇用を見てみますと、2000年の1,273万人から2006年には1,663万人と、実に390万人も増加している調査結果となっているのであります。 これらの調査結果でも明らかなように、生活に安定感がない状況では、将来の自分の人生設計を立てることもままならず、その日その日を暮らすことで精いっぱいであることは言を待たないのであります。私の若かりし時代は、20歳になれば、まずは車を。そして、少しかい性ができれば結婚し、子どもの次はマイホームと、極めて当たり前の夢や希望を持ち、またそれが実現可能なよき時代でもありました。しかし、残念ながら、次世代を担わなければならない若者たちを中心に、このような不安定な就労形態は、まさに「家や車をも夢のまま」人生を送る時代に変質させてしまったのであります。こうした購買力を伴わない就業者の増加は、地域経済にもまた深刻な影響を与えているのであります。 ところで、ここ数年来、府内総生産額は堅調に推移していますが、府民1人当たりの可処分所得は、平成12年度の341万8,000円が、平成16年度では346万8,000円と、わずかに5万円の増で、冒頭述べました京都府決算での府税収入の伸長を実感できるような生活実感とはほど遠いと言わざるを得ないのであります。 そこで、お伺いいたします。地域力再生の一つの柱であります産業等活力の再生に当たっては、安定した生活が送れるよう安定した就労施策の推進が不可欠であると考えますが、京都府全体の現在の雇用情勢をどのようにとらえておられるのか、御所見をお伺いいたします。 さらに、京都府は南北に長く、各振興局単位でも情勢が大きく異なっていることと存じますが、そこで、国の機関である労働局との連携のもと、各地域の雇用情勢をどのようにとらえておられるのか、そして今後どのような安定就労策をお考えなのか、御所見をお伺いいたします。 また、私たちにとりまして最も身近な地域経済のバロメーターとなってきたのは地元の商店街であります。ところが、この商店街も疲弊し、シャッター通りなどと呼ばれて久しく、私の地元亀岡市でも、国道9号線沿いには外資系のフランチャイズの飲食店、さらには全国展開の衣料店、加えて家電量販店などが矢継ぎ早に出店、市民の日常生活を支えてきた商店街は、昔の影もなく閑散としているのであります。 そこで、お伺いいたします。地域力再生の2つ目のかぎとなり得る商店街の活性化策について、地域力再生の視点からどのような施策展開を思考されておられるのか、御所見をお伺いいたします。 ところで、地域は一人一人の個が織りなす集積の場であります。また、産業面におきましても、さまざまな産業、業態が連携・関連し合って成り立っていると思うのであります。例えば、製造業や建設業に見られるように、元請や下請といった事業体間の連携、そしてそれを支える従業員たち、また西陣織に代表される分業システムなど、さまざまに産業が成り立っているのであります。 ところで、さきの中越沖地震では、株式会社リケンの生産ラインが被災し、トヨタ自動車を初め国内自動車メーカーの製造がストップしたことは記憶に新しいところでありますが、これらは産業連携が全国的に行われていることの一端をあらわしたものであります。府内におきましても、小さいながらもこのような産業連携のもと各事業体が活動をしているのもまた事実で、時代の趨勢・要請で連携の輪のどこかにひずみが生じた場合、産業構造自体の機能が麻痺することを、あの中越沖地震は示唆してくれたと思料するのであります。 そこで、お尋ねいたします。規制緩和や構造改革の影響は、府内においても、社会資本の整備になくてはならない建設業を初め、あらゆる産業に影響が出ているところでありますが、私は、本府の産業構造自体に機能不全が生じないように十分目配りをした改革が肝 要だと考えますが、率直な御見解をお伺いいたします。 |
||||||
|
||||||
|
||||||
|
||||||
|
3 |
地元課題 桂川の治水対策について | |||||
| 次に、地元課題について数点お伺いいたします。 まずは、桂川の治水対策についてお尋ねいたします。 私の地元亀岡市を流れる桂川は、丹波山地を源流とする流域面積約1,100平方キロメートルに及ぶ淀川水系の宇治川、木津川と並ぶ3大河川の一つであり、その豊かな流れは大堰川とも呼ばれるように沿川の田畑を潤し、また、緑豊かな周囲の山々と織りなす景観は、9万6,000亀岡市民に安らぎと多くの恵みを与えてくれているのであります。しかし、一方では、昭和28年の13号台風を初め、これまでから幾度となくはんらんを繰り返してきただけに、地元では暴れ川とも言われ、特に昭和34年には1年に2度、その後、昭和36年までの3年間では合計4度も甚大な被害に見舞われるなど、亀岡の歴史は水害との戦いの歴史であったと言っても決して過言ではないのであります。 このような中、京都府におかれましては、この地域の一日も早い水害の解決を図るため、桂川の抜本的な治水対策について、沿川市町との連携のもと、国に強力に要請をされ、その結果、昭和46年に国において策定されました「淀川水系工事実施基本計画」で、ダムによる洪水調節と洪水流下の妨げとなっている保津峡の開削を前提とした河川改修を内容とする桂川の治水計画が位置づけられたのであります。 この計画に基づき、平成10年には日吉ダムが完成、さらに亀岡・八木・園部の各地域では順次河川改修が進められ、特に保津工区につきましては、平成15年度に国の「緊急対策特定事業」の指定を受け、来年20年度の完成を目途に、堤防整備が着実に推進されているのであります。 これら治水対策の進展で、平成16年の台風23号では日吉ダム完成以来最大の洪水を記録しましたけれども、おかげさまで、日吉ダムの洪水調節によりまして、亀岡地点では約90センチの水位の低減が図られ、さらに本年7月の台風4号におきましても、同様に約1メートルの水位の低減が図られるとともに、河川改修の効果と相まって、浸水被害を水際で防げたところであります。 また、本年1月には、淀川水系の今後の河川整備の指針となる「淀川水系河川整備基本方針」の策定に向けた国の委員会での審議過程におきましては、保津峡の狭窄部の開削は下流への洪水時の負荷を増すため極力行わないことが望ましいとの議論がありましたが、保津峡上流地域の水害の実態や桂川の治水対策に係る取り組みの経緯から、従来どおりに保津峡開削を前提とした計画とすべきであると委員会に断固抗議をいただき、8月に正式決定された「淀川水系河川整備基本方針」では、亀岡市民の待望してきました計画内容に軌道修正され、重ねて、本府の桂川治水対策事業への思いに深甚なる敬意を表する次第であります。 ところで、近年は、集中豪雨による被害が毎年のように全国各地で発生しており、京都府では、3年前の平成16年の台風23号で、北部地域を中心に、死者15名、浸水や損壊などの被災家屋1万棟を超える甚大な被害に見舞われ、ことしも7月の台風4号及び梅雨前線豪雨では、九州の宮崎や鹿児島、さらには四国の高知におきましても、総雨量が700ミリを超えるといった記録的な豪雨で、まさに想定外の被害が発生したことは私たちの記憶に新しいところであります。また、ここ10年での1時間100ミリ以上の降雨の発生回数は、過去20年から30年前に比べますと2倍以上とも言われており、このような状況を見る限り、桂川の治水対策は着実に進展してきてはいるものの、依然、沿川地域の住民は洪水に対する不安から解放されたとは言いがたいのであります。 亀岡市は、JR山陰本線複線化・駅舎改築並びに駅周辺整備、さらには、農業基盤整備事業などの社会資本整備が着実に推進されてまいりました。いよいよ、歴史的文化そして自然環境に恵まれた町として再構築を目指す本市にとりまして、水害被害解消こそが喫緊の課題なのであります。 そこで、お尋ねいたします。 まず第1点目は、下流域の国直轄管理区間の整備についてであります。保津峡上流地域の河川整備に当たっては、当然、下流域の整備状況を踏まえながら進める必要がありますが、現在、国におきましては、京都市の大下津地区で引き堤工事が進められているとともに、桂川を含む「淀川水系河川整備計画」の策定に向け、先般その原案が公表され、今年度内の決定を目途に、現在、流域委員会等で審議が進められているとお聞きいたしております。 そこで、上流地域のさらなる治水安全度の向上を図るために不可欠な下流域の国直轄管理区間の整備状況と、今後の見通しについて、まずはお尋ねいたします。 2点目は、桂川に流入する支川の整備についてであります。保津峡から園部川合流までの間で、桂川に流入する府管理の支川は11河川、その支流も含めますと17河川ありますけれども、地域全体の治水上の安全を確保していくためには、これらの河川につきましても、桂川本川とともに必要な治水対策を進めていかなければならないと考えるのであります。特に右岸側は、JR山陰本線・国道9号・京都縦貫自動車道等の交通軸を中心にして亀岡市の市街地を形成する地域で、また、左岸側につきましても、広大な優良農地を抱える地域となっており、今後とも、地域の安心・安全な生活基盤を確保するためには、着実に河川整備を進めていく必要があると考えますが、現在の支川整備の進捗と今後の見通しについてお伺いいたします。 3点目は、河川の高水敷の利活用についてであります。亀岡保津工区の河川改修に伴いまして、新たに約20ヘクタールの高水敷が生まれることになりますけれども、申し上げるまでもなく、この高水敷の用地は、地域の一日も早い水害の解消をとの願いから、貴重な農地の提供を受けたものであります。したがいまして、洪水を安全に流下させるための河川敷地としての利用はもちろんでありますが、平常時にも、地域のスポーツやレクリエーションの交流の場として、さらには自然との触れ合いの場として、その有効活用が求められているところであります。特に亀岡市におきましては、亀岡運動公園や月読橋球技場など多くのグラウンドは実在いたしておりますけれども、本市のスポーツ人口は年々増加傾向にあって、特に少年野球やサッカー、ゲートボールやグラウンドゴルフなどの利用頻度が極めて高く、土曜日や日曜日、祭日におきましては、早くからオーバーブック状態で確保が極めて困難な状況にあります。 そこで、お尋ねいたします。この保津工区は「緊特」事業で、平成20年度の完成まで残された時間はわずかで、これらの高水敷の有効活用について、緑地公園の指定も含めて早急に関係自治体との協議が必要と考えますが、御見解をお伺いいたします。 |
||||||
|
||||||
|
4 |
地元課題 養豚場の畜産環境問題について | |||||
| 最後に、養豚場の畜産環境問題についてお伺いいたします。
本件は、亀岡市の河原林地区における近隣の養豚場からの環境問題について、平成18年12月に、本会議の場におきまして代表質問を行いました。知事の御答弁では、1つには、環境に配慮した施設への改善に向けての指導、2つには、当面の対応として、沈殿槽の定期的な汚泥の除去など既存施設の機能発揮に向けての指導、3つ目として、排水規制のあり方についての検討を行うとの、地元河原林町の住民にとりまして極めて温かい御答弁をいただき、地元では今後環境が改善されることを大いに期待しているところであります。 そこで、お尋ねいたします。養豚場に対する、その後の指導状況や環境改善の状況はどのようになっているのかお伺いいたします。さらにまた、今後どのように対策をお考えか、率直な御意見をお聞かせ願い、ちょうど申し合わせの時間となりましたので私の質問を結びといたします。 御清聴まことにありがとうございました。 |
||||||
|
||||||
|